ビジネス書を読みながら涙が出たのは初めてだ

大嶋信頼著「スルースキル – “あえて鈍感”になって人生をラクにする方法」書評

先日買ったビジネス書、大嶋信頼著「スルースキル – “あえて鈍感”になって人生をラクにする方法」を早速、喫茶店で開いて読み始めた。数ページ読んで、気が付いたら涙がぽたぽた落ちてきて、慌てておしぼりで目頭をぬぐった。小説や、物語で涙をこらえて読んだ経験はあるが、ビジネス書で涙が止まらない経験は初めてだった。

大嶋先生の著書は以前にも「消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法」を読んだことがある。目から鱗が落ちるとはこのことだという衝撃を受けたが、スルースキルの方も圧巻だ。例えば、「嫉妬」のように両者に共通しているテーマもあり、2冊読むとそれぞれの理解がより深まる。

読み始めてすぐ、これ、自分のことだ。と思った。大嶋先生はこう断言する。「敏感な人」はいつまでも出世できない。敏感にいろんなことに反応するため、せっかくいい仕事をしているのに誰にも認められない。「敏感な人」は何か悪いことが起こるのではないか、といつも緊張しているので「堂々としている感じに見えない」。半面、嫌なことをスルー出来ちゃう人は堂々としているので、実はたいしたことをしていないのに他の人から認められるのだという。つまり、いつも緊張していて堂々としていないので、仕事がちっとも認められない。結果として出世できない、という構造だ。

先生は自分の体験から、さらにこう畳み掛ける。「敏感な人」はいつまでも出世できず、周りにどんどん追い越されるという経験をする。これをこなせば出世できるかもしれない、と嫌な仕事を押し付けられても我慢して頑張っているが、ふと周りを見ると嫌な仕事もやらずに仕事もできないやつが簡単に出世していく。周りの人だけ出世して悔しいと地団駄踏んでいる。そのうちに絶望的な気分になってきて、体の調子も悪くなって、もう無理~と倒れてしまう。

うぁー、これ全部、そのまま俺のことやん。自分の過去を振り返ると本当につらくなってきて、もう涙で本の文字が見えなくなっている。

救いはある、それはすこし鈍感になること、スルースキルを身につけること

でも、先生は、そのあとで救いの言葉をかけてくださる。「鈍感になれば道は拓ける」と。スルー出来る人の方が明らかに出世できる。自分の能力を自由に発揮できて、人に余計なことを押し付けられて邪魔されることがない。

だから、私がやるべきことは明らかだ。ちょっと鈍感になることから始めよう。先生は、自身の経験から、そうすると、目の前の道は拓けて、いつの間にかみんなが私を助けてくれるような美味しい人生がそこにあった、とおっしゃっている。

私は決意した。今日からは、昨日までよりもちょっと鈍感になろう。鈍感になって堂々としていよう。見るもの聞くことにいちいち動じないようになろう。スルースキルを身に着けてそれを発揮しよう。そして、自分を中心に考えて、嫉妬の発作を起こして自分の足を引っ張る人を周りから追放しよう。嫌われるのを恐れて人間関係で下手に出るのはやめよう。

周りにどんどん追い越されて悔しい思いをするのは昨日までで終わりにしよう。いまからでも新しい人生の展開がある。時間はまだあるのだから。

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