過去のネガティブな経験と読書からの学びを実践した
以前の拙ブログでマネージャーの代行者順位を後輩に譲った、という話を書いた。
マネージャーの代行者順位は、私の先輩が1位、私が2位、彼が3位となっていた。それを思い切って自分からそれを返上することを申し出たのだ。1年後輩の彼は私より職位等級が上だが、1年前に転入してきて、自分のほうが業務経験が長い。
なぜそんな自分の損になることを自分からするのか。黙っていればいいのに。そんな声も自分の中で渦巻いた。それでも、代行者名簿に押印を求められたときキッパリ申し出ることができたのは過去のネガティブな経験があった。
それは、私が休職明けに職場復帰して半年くらい経ったときのことだ。その時自分が今の後輩と同じ立場だったのである。職位等級が下だが業務経験が長い年下の後輩の名前が自分の上にあった。とてもモヤモヤした気持ちで押印した。その後も半年毎に同じ嫌な気持ちにさせられた。
ここで重要なポイントは、名簿の下に書かれている人が、上にしてください、と言い出すのはとてもハードルが高い、ということだ。こういう時は、マネージャーが気づいていつの間にかシレッと代行者順位を職務等級順にあわせて変えるという気遣いができると一番丸く治まる。
マネージャーが配慮に欠けるか、そもそも気づいていない場合は、名簿の上に書かれている人が、下にしてください、と申し出るのがよい。ただ、これは簡単だが勇気がいる。
成長を実感するとこれほど嬉しいものか
私は、あの時の自分と同じ立場にいる1年後輩の彼に自分が経験した辛さをこれ以上味わわせてはいけないと思っていた。あとはプライドを捨てる決断力とそれを自分から申し出る勇気があるかどうかにかかっていた。
その決断力は、「1分メモ」で培ってきた。仕事ができる人は即断即決だ。なぜなら、いろいろな事柄について普段から考えているからだ、ということが赤羽雄二著「ゼロ秒思考」に書かれている。代行者名簿に押印を求められたとき、瞬時に決断した。私も普段から、考えていたから即断即決できた。
一方、その勇気は、過去の降格の理由を会社に説明してもらい、過去のネガティブな経験と向き合うことで得た教訓だ。「100の努力より1の勇気」。今こそそれを実践する時だと思った。
その日、日付が変わっても目が冴えて寝られなかった。嬉しくて寝られないのだ。昔の私がしてもらいたくてもできなかったことをしてあげることができた。自分が誇らしかった。
何度も思い出して自分を褒めた。本当によくやったな、と。一段成長したと実感した。