反応する原因は承認欲だった

モヤモヤの正体が分かった

6年以上前に降格されて、そのままだ。それがこの春、突然呼ばれて、転勤してくれないかといわれた。瞬間的に怒りが湧き上がってきて、その場で「行きたくありません」と返答した。

「ふざけんな!降格しておいて、お前らの都合で戻ってこい?」だと。言いたかったがグッとこらえた。

その後は、2、3カ月モヤモヤとすることが続いて、気分が悪く日や、嫌な過去のことがふつふつと湧いてくる。否定的な感情が湧いてくるたびに書き出して、時には文章にしてブログ記事にも6、7件は「過去の降格」について書いた。

転機は過去の降格について説明を会社に求めたことだ。過去のネガティブな経験と向き合い、これからを変えるために、降格の理由を説明してもらうように会社に申し入れたのだ。

会社からは、説明に先立って降格理由の説明をしなかったことについての謝罪があった。降格の理由も説明された。説明された理由はほとんど理由になっていなかったが、それに異議を申し立てるつもりはなかった。なぜなら、降格の事実は変えようがなく、むしろ降格の理由の説明を会社からしてもらうことで、過去のネガティブな経験と正面から向き合う、ということ自体に大きな意味があったからだ。

私には承認欲がある

「私には、承認欲がある」、それを認めるだけで楽になる、と草薙龍瞬先生が著書「反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」」でおっしゃっている。なぜ認めるだけで楽になるのか。それは問題解決の第一歩は「理解すること」だからだそうだ。理解して、原因を特定して、原因を取り除く、それがブッダの問題解決の知恵だという。

「私には、承認欲がある」。あわせて、「この不満は、承認欲による不満である」と言い聞かせるのがいいのだという。わたしは、これを「このモヤモヤは、承認欲によるモヤモヤである」と言い換えている。転勤してくれないか事件から、会社に降格理由の説明を申し入れるまでの数カ月ずっとモヤモヤしていた。このモヤモヤはまさに承認欲によるものだったからだ。

会社からの降格理由の説明の場がもうけられて半月くらいたってから、草薙龍瞬先生の前述の著書を読んだ。何度も行ったり来たりして、日を変えたり場所を変えたりして何度も読んだ。様々な気づきがあったが、過去のネガティブな経験と向き合った直後だったこともあり、このくだりがもっとも印象に残った。

事実、「私には、承認欲があった」、強烈な激烈な承認欲があった。にもかかわらず、承認されるどころか、降格という烙印を押されて、承認欲が認められるのと対極の場所に置かれて、いつか認めさせるぞ、とがんばってやってきた。

降格されてからの6年以上、自分が反応する原因はすべてこの承認欲にあった、ということが今ようやくわかった。なぜ自分がチャンスが来てもそれを活かせずに、能力を活かせずに生きづらさを抱えていたのか、その原因がようやくわかった。その原因は私の承認欲だった。

承認欲に反応するようにしてあらわれる、諸事象、例えば、他人の目を気にする傾向、嫉妬心、他人との比較、などが能力の発揮を妨げてきたのだと直感した。もうこれを契機に承認欲を捨てようとおもう。自分の人生に責任をとれない他人に認められたからといって何になる?ほとんど理由になっていないような理由で降格させるような会社に認められたからといって何になる?

 

1理解する 「私には、承認欲がある」

2原因を特定する 「反応する原因は承認欲」

3原因を取り除く 「承認欲を捨てる」(そんな人、そんな会社、に認められて何になる?)

承認欲求から開放されると、逆に認められやすくなる。それは、本当の自分が顕れているからだ。

 

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