本書をよむ前
私が勤める企業は資格取得支援制度というものがある。会社があらかじめ指定した資格を社員が取得したら、資格の取得難易度に応じて定められた資格取得奨励金を支給するとともに、毎月1回の社長朝礼の場で取得者の名前を発表するという制度だ。
これによって社員に資格取得を奨励し、資格取得を後押ししようというものだ。
私も利用したことがある。現実的な問題として資格取得にはそれなりにお金がかかるし、単純にありがたい制度だ、ぐらいにしか思っていなかった。ただ、利用する際に若干の違和感はあった。奨励金による資格のランク付けである。
なぜこの資格を取ったら○○円で、この資格なら✕✕円なんだろう。資格取得という努力に上下はないのではないか。もしA資格が○○円ならB資格が✕✕円は難易度からしておかしいよな。
別に会社に言われなくても自分で取得したくて勉強するのだから、いちいち会社から「あなたが取得した資格はそのレベルの資格です」とかケチをつけられたくない。
なんだろう、このモヤモヤ感。奨励金をもらって全社で紹介されて嬉しいのに何かモヤモヤする。
気づき
1.有能感+自律性があって初めて「行動と結果を結び付ける仕組み」が高水準の生産的活動に結びつく
2.それ自体をすることがおもしろい活動に対して報酬システムを導入することは問題がある。なぜなら「報酬」が内発的動機づけを低下させることが著者らによる実験で明らかになっているからである。
・知恵で嫌がらせをするチンピラを撃退したユダヤ人の洋服店の寓話
3.内発的動機づけの経験それ自体に価値がある。内発的に動機づけられた行動においては、それをやること自体が「報酬」。
・会社からの熱心な説得にもかかわらず昇進を断ったあるリライトマンの話
TODO
1.金銭的報酬だけにとらわれない。会社からの提案には昇進や昇給だけにこだわらず、内発的に動機づけられる仕事かも考慮する。
2.今の自分が置かれた状況が自律性が保たれているかに注目する。(自己原因性)
3.有能感を高める努力をする。(自己有能感)仕事を通じて自己有能感を感じる。それを積み重ねる。
2640円
累計12冊 19613円