人影もまばらなセントレア(中部国際空港)で思ったこと

空港で半日過ごすのが趣味だった

独身時代から、暇があると空港に行って飛行機を見に行っていた。セントレア(中部国際空港)ができる前は、現在の県営名古屋空港(旧名古屋空港)しかなかったので、休日何も用事がないとふらっと車で行って半日過ごして帰ってくる、みたいなこともよくやっていた。東京で単身赴任の時も、ストレス解消になればと思い、羽田空港でビールを飲みながら飛行機を見て、半日過ごしていたこともある。

学生時代は海外旅行や飛行機などには全く興味がなかった。それが、社会人3年目にロンドンへ一人旅してから海外旅行のファンになった。「こんな楽しいこともっと早く知っていれば人生変わっていただろうに」と、初めてのロンドン旅行からの帰り、空港からのバスの中で思った。

休みも、お金もないので、何度も海外旅行など行けない。そうなると、エービーロードという海外旅行雑誌を買ったり、HISのパンフレットをもらって読んでみたり、空港へ行って飛行機を見てきたり、ともっぱら脳内バケーションだった。

2005年に愛・地球博開催に合わせて、セントレア(中部国際空港)ができると、我先にと見に行った。名鉄の空港直行特急ミュースカイに乗って見学に行った。なんとも素晴らしい空港ができたものだ、と思った。ただ、個人的には自宅から距離的に遠くなったので、県営名古屋空港と名称を変えた旧名古屋空港も捨てがたいなと思った。なにしろ、初めて海外旅行に飛び立った時の空港が旧名古屋空港だったので、愛着もあった。

セントレア(中部国際空港)も様変わり

そのセントレア(中部国際空港)に久々に遊びに行ってきた。国際線の電光掲示板は「欠航」の文字がズラッと並んでいる。どうやら国際線は動いていないようだ。国内線はというと、かなりの便が運航されている。到着も出発もひっきりなしにというには程遠いものの、それなりに動いている。

スカイデッキへ行って、飛行機を見てみる。ちょうど、2機連続で着陸してきた。黒い機体で有名なスターフライヤーとIBEXの機体だ。空港内の商業施設を見ると、人はいるものの最盛期には程遠いほどのガラガラ状態だ。チェックインカウンターも国際線側は真っ暗で、国内線側も所々ライトがついている、といった状況。さながら火の入っていない高炉、学生のいないキャンパス、無観客試合のスタジアム、といったところだ。寂しいことこのうえない。

こんな光景をみるとは思いもしなかった。いずれ航空需要が戻るまで辛抱するしかないのだろう。しかし、いつまで待てばいいのだろうか。デルタ株と呼ばれる強力な変異ウイルスの種類が世界中を席巻するようになり、日本国内においても状況はますます混とんとしてきた。正確に先を見通すことは誰にもできないように思う。

旅行・観光業に従事される皆さんが少しでも楽になるよう、状況が改善に向かうことを切に願う。明るいニュースもある。米航空会社大手ユナイテッド航空が航空機270機を新規発注したというニュースが飛び込んできた。旅行・観光業の先行きを示す先行指標とみていいだろう。

ただ、楽観ばかりもしていられない。コロナ禍が収束した後には、既存の旅行・観光業者の多くが廃業し、陸運・海運・空運の交通インフラも縮小し、旅行や観光が、庶民には手の届かないような、ものすごく高価なものになっているかもしれない。セントレア(中部国際空港)の今を見てそう思った。

 

JGC修行を2023年以降に先延ばしするのはやめた

 

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