赤羽雄二著「ゼロ秒思考」書評

本書を読む前

いつもくよくよと考えて、済んだことを思い直しては落ち込んでいた。「なぜあの人は自分に嫌味を言うんだろう」「会議であんなことを言って、あいつ調子にのっている、と言われていないだろうか」同じことを数回、その翌日もまたそのことを思い出してはくよくよしていた。

他人に物事を説明するのに、どこから説明したらいいのか、どう説明したらわかりやすく伝わるのか、そもそもうまく伝えきれているのか、自信がなかった。最初に物事の全体像がぼんやりしているうちに、話しながら考えるので、頭の中がゴチャゴチャになって、結局何が言いたいのか自分でも分からなくなっていた。

「英語の教材を買うべきか、もったいない、辞めるべきか」、「大幅に下落した保有株を売却するべきか、しばらく保有すべきか」未来のことを考えるとき、思考が同じところでをぐるぐる回って全然前に進まなかった。

仕事の途中で、頭の中が真っ白になる。突然思考が停止する。脳のレジューム機能がうまく働かなくなることがよくあった。

早口で話をする人の前ではしっかり内容を把握できていなくても、分かったつもりで分かったふりをしていた。

気づき

1、毎日メモ書きを続けていると、頭の中のゴチャゴチャが外部メモリに吐き出されて、脳が本来の能力を発揮できるようになり、本当に今取り組むべきことが見えてくる。目の前のことに集中でき、成果が上がり始めることを実感する。そして急成長する。

2、次々と浮かぶ感情も、過去の気になっている出来事も、将来の懸案事項も全部書き出すことでスッキリする。毎日メモ書きを続けていると、1ヶ月弱で自然体の自分になっている。自然体とは「自分に自信があり、かつ謙虚な状態」をいう。メモ書きを続けていると、自信が出てきてポジティブになる。そして怒らなくなる。

3、さらに数ヶ月以上毎日メモ書きを続けていると、瞬時に物事の概要が掴めるようになってくる。どうすべきかも瞬時に判断できるようになる。ゼロ秒思考に近づいて来る。仕事ができる人は、即決即断だ。それは、普段からその問題について深く考えているからだ。もともと人間の脳は賢い。それが常識だとか、刷り込みだとか、あるべき論だとか、価値観の強要など、生きているうちにさらされる圧力やストレスで脳が本来の能力を発揮できない。それは本当にもったいないことだ。

 

TODO

1、毎日10枚、メモ書きを続ける。

2、思いついたらその場でメモする。あらゆる問題についてメモ書きを通じて深く考える習慣をつける。

3、メモ書きをジャンル別に分けて整理する。定期的に見返して「自分ってこう考えていたんだ」「自分は本当はこうしたかったんだ」ということを発見し、間髪入れず実行していく。

1540円

累計3冊 4895円

追記(2021年5月15日)

1分メモは自分の脳をして語らしめる

2021年4月10日に赤羽雄二著「ゼロ秒思考」を買って何度も読み、翌日から毎日10枚1分メモを続けた結果をお伝えする。これから自分がやりたいこと、本当はこれについて自分はどう思っているのか、もし今後こう聞かれたらどう答えようとか、過去の嫌な感情とか、出来事とか、それに対して自分はどう思うのかとか、いろいろ書いては試していた。最初は正直自分一人でこんなの書いても、結局ありきたりなことしか思いつかないだろう、と思っていた。

ところが、実際に続けてやっていくうちに、自分の通常の意識では考えもつかないことを、ペンが勝手に走り書きし始める。オカルトではないが、誰かが憑依して勝手に手を動かしているようなで、遠慮なく書いていく。書き終わった後、見返すと「えっ、自分は本当はこんなこと考えていたの?」「自分は本当はこんなことをやりたいの?」と自分が書いたとは思えないようなことが書いてあったりするのである。しかし、まぎれもなく自分が書いたものだ。「〇〇についてどうしたらいいか」、というタイトルを何度も書き続けてみると、本当はどうしたらいいか、自分はもうわかっている、といわんばかりに、打つべき打ち手がだんだんクリアになってくる。頭の中がものすごい勢いで整理されてくる。

さらに凄すぎるのが、1分メモで思考したことが、実行までそのまま一気に進んでしまうことだ。そして、実行に至るまでのスピードだ。今までだったら、自分の中で、うん、分かった。そういう方向でやりたいのね。じゃあ、ちょっと様子をみながら、いつやるか調整しようかな。となるのだが、1分メモで、どうしたいのか、どうしたら幸せなのか、これをやりたい、なぜやるのか、どういうメリットがあるからやるのか、どんなデメリットがあるのか、徹底的に、ん?と引っかかる論点がすべて整理されているので、もはや実行に移さない理由がないのである。だから、躊躇せず実行してしまう。いままでなら、絶対に躊躇して実行しなかっただろうと思われることをこの1カ月ですでに3つ実行した。英語学習サークルのトーストマスターズクラブへの参加(2021年5月4日申込済)、SIM同時通訳方式の英語教材の購入(2021年5月10日学習開始)、ダイナースクラブカードブルーカードの申込(2021年5月12日申込済)だ。

どれも、できたらいいな、でも・・、と躊躇していたことだ。すべて、1分メモで何度も書き出したら、やらない理由がないことが明白になったのだ。だから、あとは1歩踏み出すだけだ。1歩踏み出す時も、なぜやるのか、どういうメリットがあるからやるのか、どんなデメリットがあるのか、徹底的に、ん?と引っかかる論点がすべてクリアに整理されており、他のやりたいこととの関係性や、もっと大きな視点で見た自分の人生すべての中における位置づけまで、明確になっているので、全く躊躇しない。だから数カ月から数年以上迷っていたことが、3つとも、この1カ月のうちにすべて実行済みだ。なんというスピードだろう。そして、今回実行したことによって、さらに実行できることがネズミ算的に増えていくわけだ。きっと、今後も1分メモを続けることが、長所進展による自己成長を加速度的にスピードアップしてくれるものと信じている。

1分メモで自分の使命に気付く

そして、毎日1分メモを1か月続けたころ、いつものように1分メモをしているとき、ふと「ブログミッションは何か」というタイトルが浮かんだ。全く予想もしない問いに、突然、あっ、自分はブログでこれを伝えたかったんだ、これからこれを伝えたいんだ、だからブログで情報を発信しているんだ、実はこれは自分の使命かもしれない、辛い思いをしたのも自分の使命を果たすために必要な経験だったんだ、ということが自然と、とめどもなく溢れ出てとまらなくなった。何枚もブログミッションに関する1分メモを書いた。そして、それを整理して、ブログ記事にしたのが、2021年5月8日に公開した「ブログミッション」だ。

ブログミッションを制定

「ブログミッション」なんて言葉どこにもない、この言葉も知らずにいっしょに勝手に溢れ出てきた。ブログで実現したいこと、自分の使命、という意味で使っている。おかしな和製英語だと笑われても構わない。あえて、1分メモから湧き出たそのままを言葉を記録した。忘れられない出来事だったので、ブログ記事だけでなく、フロントページにも「プロフィール」の隣に「ブログミッション」というページを固定ページとして設置することにした。

ブログミッション

さらに、そのあたりを境にして、毎日アイデアがドバーッと自噴式の井戸から水が溢れ出るがごとく出てきて止まらない。突然、ブログ記事で書きたい、伝えたいことのタイトルが昼夜を問わず一日中あふれ始めて、アイデアが出てくるたびに書き留めたら、気づいたらわずか1週間で40くらいの下書き記事が保存されていた。今もどんどん増えている。ブログを開設したころ、何を書いたらいいのか、毎朝考えあぐねていたのが、嘘のようだ。

1分メモを続けると、自分の脳が思考して生み出すアイデアをうまくキャッチして、整理して、記録し、そうすることによって、自分の脳に対してさらに深い思考を促すことができる。書くことで、記憶を強化し、いざ行動するときに助けになってくれる。これからも、1分メモを続けるとともに、その素晴らしさを多くの方に伝えていこうと思う。

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