続々・米国公認会計士取得までの道のり

米国公認会計士の日本受験が可能になる

2011年、私は、専門職大学院の2回生だった。前年から関西の某私大の社会人大学院でMBA取得を目指していた。平日は通常通り勤務し、夜間、休日に都心のサテライトキャンパスや時には本校のキャンパスへ通って、授業を受けたり、課題をこなしたりする毎日だった。1回生のときは、卒業のために必要な、必修科目や専攻科目の単位をそろえることに必死だが、2回生になると、むしろ、卒業に必須の修士論文をどうするか、で頭を悩ませていたのだが、単位の取得のほうはだいたいめどがついてきて、そちらに関しては少しほっと一安心する頃である。

そんなとき、履修した科目が、他のMBAコースの学生との合同科目だった。私が通っていた大学は、メインの私のような仕事をしながら通う社会人向けMBAコースと社会人経験なしの学卒でも入学できる、海外からの留学生もしくは英語に不自由がない学生向けの授業もすべて英語で行われる全日制MBAコースがあった。どちらも2年制だったが、交流することはほとんどなかった。授業も別だったし、通う時間帯も別なので当然のことだった。その中で、例外だったのが、授業が英語で行われ、どちらのコースの学生も履修できる合同科目だった。

初回授業に行ってみると、授業もすべて英語で行われる全日制MBAコースの学生が7割以上、社会人向けMBAコースの学生が3割弱という感じだった。どの授業もだいたい1回目は自由参加だが、2回目からは人数はグッと減ってくる。1回目の授業は数十人集まっていたが、2回目の授業は10人未満に減っていた。グループワークのグループも2つがやっとだ。でもおかげで、アットホームな雰囲気だった。グループワークを通じて、若い彼らからも多くを学ぶとともに、非常に優秀な人材ばかりだなと感じた。彼らのバックグラウンドは多彩だった。出身国も、中国、韓国、タイ、ドイツ、など様々だったし、経歴も様々だった。

そんな中、ふとしたときに、中国からの留学生が、卒業後の予定の話をしてくれて、それによれば、かれは、大手日系企業の管理部門に内定を得たので、来春からは東京で働くのだが、会社から将来の早い時期に、米国公認会計士の資格を取ってほしい、と言われているというのである。私は、すぐに、過去に米国公認会計士の勉強をしたことがあること、残念ながら受験までたどり着けなかったこと、などを話した。

3度目の正直

すると、彼は、今年から日本で米国公認会計士の受験ができるようになるんですよ、と教えてくれた。すぐに、自分でも調べると、彼の言ったとおりだった。当初は、東京、横浜、大阪の3か所のテストセンターで、CBT方式(コンピューター受験)で行われるのだという。日本受験だからCBTではなく、全世界共通で米国公認会計士の試験はすでにCBTになっていたのだ。米国公認会計士のことなどすっかり忘れていた私は、そんなことも知らなかった。知る由もなかった。

今は、MBA取得が、修士論文、卒業優先だ。でも、日本で受験できるなら、米国公認会計士受験のハードルがだいぶん下がることは間違いない。MBAが無事終わったら、頭が活性化しているうちにそのまま、米国公認会計士に再度チャレンジしてみようか。修士論文に取り組みながら、日々考え続けた。

 

3度目の正直・米国公認会計士取得までの道のり

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA