米国公認会計士取得までの道のり

ANJOインターナショナルとの出会い

入社2年目になって、余裕が出てきて、やはり何か勉強したいと思い始めた時に目にとまったのが、米国公認会計士の専門学校の広告だ。「日本の公認会計士よりもアメリカの公認会計士のほうが取得しやすい」という触れ込みだったが、何より私が動かされたのは、「英語を活かせる」「英文会計のほうが、会計を理解しやすい」というオススメ文句だった。それがANJOインターナショナルとの出会いだった。この時、簿記も会計も知らず、高校でも大学でも簿記を全くかじったこともない状態だった。日本だろうがアメリカだろうが、公認会計士になろうなんて考えもしなかったので、取得しやすいか難しいかなどどうでもよかったのである。

これからは英語が大事になる、とは当時もよく言われていた。英語が得意なのだからその力を維持して、できればもっと伸長させたいと思っていた。いつまでもハロー、ハーワーユー、では芸がないので、英語力を別次元で活かせそうな英文会計を勉強してみたいと思った。

戦力の逐次投入で挫折、でもそれでよかった

ANJOインターナショナルは、大手証券会社に勤務していた安生浩太郎先生が、1990年代後半に設立した、米国公認会計士受験専門学校だった。アメリカのモンタナ州立大学と提携して、自校のカリキュラムを受講し修了テストをパスすると同校の正規単位をとれて、受験勉強をしながら、受験要件である大学の単位を揃えられるというアドバンテージが受験希望者にうけて、当時の第1次米国公認会計士ブームにものって、全国に教室を拡大させていた。「だった」、というのには理由があり、のちに倒産してしまうのである。確か2005年頃だったと記憶している。

米国公認会計士取得までに必要なカリキュラムをコースにしてお得にしたものがメインだったが、単価での受講もできたので、私は、米国公認会計士取得まで続くか自信がなかったので、単価での受講にした。最初の講座は、英文簿記だった。単位が必要なら追加で申込み時に単位取得料を上乗せされる。受講料+2単位で3〜4万円前後だったのではないだろうか。

基本、講座は通信でビデオテープとテキストが家に送られてくる。自宅で勉強して期限迄に、最寄りの教室まで修了テストを受けに行く。単位が不要なら自宅で解いて郵送でもいいのだが、単位取得の場合は、教室で修了テストを受けなければならなかった。自慢にもならないが、ANJOインターナショナルでモンタナ州立大学の単位を取得したのは、あとにも先にもこの時の2単位だけである。その後も2、3年程更に上級のコースに進んで学習を続けたが、単位取得のための期限が短いため、そこまでには学習が終わらないので結果的に修了テストを受けられないというのが続いた。

その後、予期せず財務経理部門に異動となったため、仕事上の必要性から、やはり日本の簿記を勉強したほうがいいと考え、日商簿記を勉強することにした。私の最初の米国公認会計士への挑戦はこうして挫折に終わった。

続・米国公認会計士取得までの道のり

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