私は、ある日突然降格された
何の説明もなく
当時は恥ずかしく誰にも相談できなかった
数年後、降格事由の説明を求めて、降格理由の開示請求を行った
その理由を聞いて私はある決意をした
それは「静かな退職」をしよう、ということだった
この記事で分かること
- 「静かな退職」とは何か
- 「静かな退職」に至る理由
- 「静かな退職」が多い企業の特徴
この記事が役に立つ人
- 従業員の会社への帰属意識を高める方法分からないと悩んでいる部長・役員、経営者レベルの人。
- 活力ある組織の作り方が分からないと悩んでいる管理職以上の人。
- どんな人事施策を打てば従業員のモチベーションが上がるか分からないと悩んでいる人事担当者。
静かな退職、とは
マネジメントコンサルタントの坂本健氏は、静かな退職を次の3つの特徴を持つものだと定義づける。
1.キャリアアップを目指さない
2.必要最低限のことはやる
3.実際に退職はしない
静かな退職については、いろいろな立場の人、けしからんだの、当然そうなるよね、など、いい、悪いでそれぞれの主張を繰り広げているが、冷静に分析された議論は少ない。
そういう意味で坂本健氏の静かな退職についての定義は、いい、悪いの先入観がないので、有用であるといえよう。
静かな退職に至る理由
従業員が静かな退職を選ぶ理由は、会社から否定された時だ。
ダメ出しだってあるし、お前の都合で会社が回っているわけじゃない、とお叱りを受けるかもしれない。しかし、それは指導や教育であって否定ではない。
ここで言う否定は、従業員のやる気を否定することを指す。
例えば、降格、身に覚えのないような降格。私は実際に経験した。
そこまであからさまでなくても、課題や提案をそのまま受け入れず、ケチをつけて自分の色を出そうとする。
せっかく従業員が自発的に考えて、行動しようとすることを邪魔していることに気づかない。
私は、以前、自分の業務課題を自分で考えて提出したことがある。それは、今までにない新しいことに挑戦するものであった。
しかし、何日経っても上司からの反応はなく、ある日突然
「あ、あれも(課題に)入れといてください」
と言われてブチギレた。
読んですらいないのだ。
部下がせっかくやる気をだして小さい挑戦をしようとしている。それを軽視して、無視して、やる気をつぶす。
これでは従業員と会社の間に信頼関係など生まれるわけがない。
結論
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- 信頼関係が構築されていなければ、会社がどんないいことを言っても、どんないいことをやっても従業員はスルー
- 会社と従業員の間に信頼関係がないと、従業員は「静かな退職」を目指す
- よかれと思って全社規模で盛大に「イベントハラスメント」「夢ハラスメント」「成功ハラスメント」をやっている企業のなんと多いことか