正社員を自発的に辞めさせたい時に会社がとる方法

人事権を使ったよくある3つの嫌がらせ

  • 昇進を止める
  • 降格させる
  • かつて、自分より格下だった人の下で働かせる

自分の場合、現在全て当てはまっている。

ということは、どうやら会社は私に自発的に辞めてもらいたいらしい。2回も休職して人事的に✕が大きくついているのだろう。人気ユーチューバーの失敗小僧先生は、これらの嫌がらせのうち、昇進を止められたのが一番キツかった、とおっしゃっていた。

古いタイプの日本の会社には、これぐらいの年齢ならだいたいこの職位ランク、というのがあるのに、明らかに低ランクだと、周りの目がなんで?、という目になる。それはこちらもすぐ感じる。そして周囲から何を言われているかだいたい分かる。

職位ランクに関係する話題が出て、盛り上がるうちに、自分がそこにいることに周りが気づいて、急にその話題がフェードアウトする、というのもよくある話だ。

私が経験してよく覚えているのは、組合員、非組合員事件だ。私が異動で行った部署は基本全員非組合員の部署だった。でも、例外的にあるランク以下の人は組合員だった。

当時は組合ビラを職場で配っていた。組合ビラが1枚余って、うーんと首を傾げている。kouhaitouさんのじゃない?と誰かが言う。私はあるランク以下だったので組合員だった。私が黙ってビラを受け取る。1秒くらいの出来事だったのに、この重い空気が2、3分続いた気がしたほどだ。

あっ、あの人、あのランク以下の人なんだ。シラーっとした、独特の、触れてはいけない話題に触れた気まずさと好奇の入り混じったような微妙な感じの空気がその場を包んだ。

これぐらいの年齢ならだいたいこのランク、というのを人事が自ら作っておいて、明らかに低ランクのままで昇進を止めておいて羞恥心を味わわせる。これが第一の嫌がらせである。

 

次が降格だ。私は7年前に降格されて、降格理由も教えられなかったので約7年の間、何がいけなかったのだろう、どうしたらよかったのだろう、と延々悩み続けた。降格人事は、正しい対処法を知らないと精神的にこたえる。私にはこれが一番こたえた。降格はプライドを傷つけ、自信喪失させる。これが第二の嫌がらせである。

降格については、書き始めたら朝まで書き続けてしまうので、結論だけ書こう。私は今年、降格された、という自分の会社員人生一ネガティブな経験を見事に克服した。降格人事で悩んでいる全国のビジネスパーソンに申し上げたい。降格人事で受けたダメージは必ず克服できる、と。詳細は下記のリンクをご参照いただきたい。

降格人事を乗り越える方法

 

そして、これもよくあるのだが、上司が後輩、上司がもともと非正規社員、など以前は自分から見て格下だった人が上司になっている職場に異動させるというやり方だ。私は当初これには全然気づかず既に2年経とうとするが、言われてみればあれは不自然な異動だった。前の上司に「次の上司は誰々さんだって」と意味ありげに言われた。私は全く驚かなかったし、今の上司とは10年以上の付き合いだ。よく知っている人でよかったあ、と思ったほどだ。

でも実は今の上司はもともと非正規社員だった。語弊はあるが、正規採用の自分より格下だったともいえる。つまり、非正規社員に抜かれた、という屈辱感を自分に味わわせるという意図が会社にあった可能性がある。これが第三の嫌がらせである。

羞恥心を味わわせ、自信喪失させて、さらに屈辱感を味わわせる。これが正社員を自発的に辞めさせたい時に会社がとる、人事権をフル活用した嫌がらせ3点セットである。

羞恥心も自信喪失も屈辱感も味わうことのない嫌がらせへの対処法

これら3つの嫌がらせへの対処法だが、もちろん手っ取り早いのは会社を辞めることだろう。

でも会社を辞めない方のメリットが絶大だ。恥ずかしい思いをさせられ、自信喪失させられ、屈辱感を味わわせれてもなお会社に残る最大のメリットは、これまで通りライスワークが確保できる点にある。

だから、会社を簡単にやめてはいけない。冷静に考えてみよう。会社が3つの嫌がらせをしてきても、恥ずかしく思わず、自信喪失もなく、屈辱感を味わうこともなければ、なんのことはない。そのために私が七転八倒、試行錯誤の末に考え抜いて実践している対策は次の通りだ。

  • 昇進を止められる→【対策】複業で稼げる体制を作り上げる
  • 降格させられる→【対策】会社が与えてくれた肩書と自分のプライドを重ねない
  • かつて、自分より格下だった人の下で働かせる→【対策】ライスワークを維持するためと割り切る

昇進を止められるということは、昇給が止まることを意味する。でも投資収入など複業があれば大丈夫、昇給が止まった分など余裕で取り返せる。自慢することはないが、もし誰かにバカにされたらウソでも「あ、でも俺月収50だし余裕」とか言ってやってもいい。でも、複業、という言葉は使わないほうがいい。複業は意外にも自分の自慢から周囲の知るところとなるそうだ。

ちなみに、副業ではなくて複業なのにはちゃんと意味がある。副業(補助的)ではない、複業(本業と同列)なのだ。(出所:澤円著「疑うからはじめる」)

会社が与えてくれた肩書と自分のプライドを重ねないようにする。そうするだけで、全く違う景色が見えるようになる。自分のプライドと会社が与えてくれた肩書は別、と思うだけで、降格された事実は他人事みたいに思える。自分のプライドを確立するためにも、ライスワークではないライフワークを見つけるためにも、複業は役に立つ。

自分が本当にやりたいと思っていることを見つける方法

 

あと、上司は役割に過ぎない。上司と部下だから自分が下なんて思うのは見当違いだ。「ああ、この人と一通り良好な関係性を維持するだけで、収入の大部分を占めるライスワークが確保できる、めっちゃオイシイ」と思えば、腹も立つまい。

 

さて、話は冒頭に戻るが、私は今も人事権を使ったよくある3つの嫌がらせの全てを受けている。でも、恥ずかしくも思わず、自信喪失もせず、屈辱感を味わっていない。なぜなら、嫌がらせへの正しい対処法を7年かけて手探りで見つけ出し、それを実践したことで「主観的な過去」が変わったからだ。

昇進を止められたこと、降格されたこと、かつて自分より格下だった人が上司になったこと、これらは全て「客観的な過去」だ。だから絶対に変えられない。

でも「主観的な過去」は変えられる。たとえ、人事権を使ったよくある3つの嫌がらせの全てを受けていても、私は、恥ずかしくも思わず、自信喪失もせず、屈辱感も味わっていない。このことが誰でも「主観的な過去」は変えられることを証明している。

会社を見返すのではなく、スルーする

 

 

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