JGCお接待とは
四国八十八ヶ所遍路の途中でお接待を受けることがあるそうだ。お接待は、遍路道の住人によるお遍路さんへのもてなしで、無償で提供される。茶屋やコンビニの代わりではない。宗教的な意義がある。
JGC修行の途中でも無料で受けられるお接待がある。空港ラウンジだ。ゴールドカード以上のステータスカード保有が前提だが、JGC修行の楽しみを増やしてくれる。出発までの間、ソフトドリンクやおつまみを食べたり雑誌を読んだりしながらゆったり過ごす至福の時間だ。
一部の空港ラウンジでは、到着時もラウンジを利用できる。また、カードラウンジでは通常アルコールは有料だが、中部国際空港セントレアにあるカードラウンジのように、生ビールが飲み放題のところもある。
JGC修行で分刻みの旅もいいが、空港ラウンジをフル活用してゆったり旅を楽しむのもいい。
私はこれをお遍路になぞらえて、JGCお接待と名付けることにした。もちろん宗教的な意味合いは全くない。
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無料で使える空港ラウンジはカードによって異なる
現在、自分が保有し、かつ利用したことがあるカードについて、その経験に基づいて利用できる空港カードラウンジについてご説明させていただく。
クレジットカードの特典にある空港ラウンジ無料利用の仕組みを説明しよう。
基本ゴールド以上のステイタスカードについていることが多い。注意点は、当日の出発便の搭乗券もしくはそれに準ずるもの、要はこれから今日飛行機を利用することがわかるものをカードと一緒に提示しないといけない、ということだ。
空港ラウンジによっては到着便でも利用できるラウンジもある。
(伊丹空港・ラウンジオーサカ、中部国際空港セントレア・プレミアムラウンジなど)
1.ダイナース
現在保有しているダイナースクラブカードブルー(年会費2750円)は、富裕層向けのクレジットカード、ダイナースクラブカードの廉価版だ。
本家本元のダイナースクラブカードの特典とは天と地の開きがあるが、ダイナースクラブカードブルーでも、国内空港ラウンジとコナミスポーツクラブ特典は、ダイナースクラブ一般会員と全く同じサービスが利用できる。
以下は、2021年10月現在、ダイナースクラブ特典で利用できるカードラウンジがある国内空港の一覧だ。
- 新千歳空港
- 旭川空港
- 函館空港
- 青森空港
- 秋田空港
- 仙台空港
- 新潟空港
- 富山空港
- 小松空港
- 成田国際空港
- 羽田空港
- 中部国際空港
- 富士山静岡空港
- 伊丹空港
- 神戸空港
- 関西国際空港
- 米子空港
- 広島空港
- 山口宇部空港
- 出雲縁結び空港
- 岡山空港
- 徳島空港
- 高松空港
- 松山空港
- 北九州空港
- 福岡空港
- 大分空港
- 長崎空港
- 熊本空港
- 宮崎ブーゲンビリア空港
- 鹿児島空港
- 那覇空港
ダイナースクラブの空港ラウンジ特典は秀逸だ。普通の国内旅行で利用しそうな空港はほとんど網羅している。
そして実はダイナースの本領発揮は海外空港ラウンジだ。ダイナースカードブルーでは海外空港は利用対象外だが、年間2750円のオプション追加で、全世界のダイナース提携の海外空港ラウンジも利用できるようになる。
ダイナースが1枚あればほぼ十分といえる。
2.セゾンアメックス
他に利用できる空港ラウンジの数が多いのは、セゾンアメックスだ。
現在メインカードとして利用しているセゾンプラチナビジネスアメックスカード(年会費22000円)は、JGC修行開始にあわせて申し込んだ。JGC托鉢にも利用している。
JGC托鉢の主戦場はポイントサイトからセゾンプラチナビジネスアメックスへ
基本ゴールド以上のセゾンアメックスのステイタスカードを保有していると、提携している空港ラウンジを無料で利用できる。ただし、ゴールドカードセゾンはセゾンアメックスではないので、空港ラウンジ無料利用の対象外。注意が必要だ。
国内空港では33空港で利用できる。これはダイナースクラブを凌駕している。
使えるラウンジ数もダイナースクラブ特典より多い。規模の大きい空港では、複数のラウンジが設置されている場合があり、より多くのラウンジが無料で利用できるほうが利便性が高いことはいうまでもない。ちなみに空港数の差は佐賀空港のラウンジが使えるかどうかだ。
だが、JGC修行して初めてわかったことがある。福岡空港は、ラウンジtimeというカードラウンジがNORTHとSOUTH2つあるのだが、前者は制限エリア外、後者は制限エリア内にある。
セゾンアメックスのステイタスカードはNORTHとSOUTHの両方が利用できるが、ダイナースはSOUTHは利用できなかった。
1つ利用できれば十分じゃないか、といわれるかもしれないが、じつは大きな差がある。NORTHは制限エリア外のラウンジ、SOUTHは制限エリア内のラウンジというところが重要だ。
制限エリア内で利用できるラウンジは、航空会社のラウンジならよく見かけることもあるが、カードラウンジでは希少だ。しかも、搭乗ゲートの真横にあるため、離発着する飛行機、横付けされている飛行機が間近で見られる。
1100円払えば誰でも利用できるが、セゾンアメックスのステイタスカードがあれば、このラウンジが無料で利用できるのだ。しかも、無料で缶ビール1本か、ドリンクバーかが選べる。
JGC修行では、福岡ー宮崎路線を利用するJGC修行僧が多いため、搭乗時間ぎりぎりまで時間を気にせずに利用できる、制限エリア内のラウンジtimeSOUTHの利用価値は高い。
それだけでもセゾンプラチナビジネスアメックスを保有する価値は高いといえる。
だが、普通の飛行機好きさんなら、セゾンアメックスステイタスカードか、ダイナースクラブか、どちらか1枚あれば、それ以上は必要ないだろう。
以上のように、セゾンアメックスのステイタスカードも、国内空港ラウンジに限れば万能だ。
なお、海外空港ラウンジも利用したい方は、セゾンプラチナビジネスアメックスを発行することをオススメする。
なぜなら、海外空港ラウンジが利用できる、プライオリティパスを無料で発行できるからだ。
セゾンプラチナビジネスアメックスとプライオリティパスで全世界をカバーできる。
3.三菱UFJニコス
三菱UFJニコスが発行する最も年会費が低廉なゴールドカードはどうかというと、国際線利用時に限られた空港のみで利用でき、国内線利用時は利用できない。JGC修行の聖地、那覇空港でも利用できない。これは盲点だ。
国内線で空港ラウンジを利用するにはプレステージ、プレミオ相当以上のゴールドカードが必要だ。国内で主に利用される方は注意されたい。
プレステージ、プレミオ以上であれば利用できる国内空港ラウンジの数はかなり多く、ダイナースクラブやセゾンと比べて遜色ない。
上述の中部国際空港セントレアのラウンジでも利用でき、ビール飲み放題を堪能できた。
4.エポス
エポスゴールドカードは、下記の空港にあるラウンジを無料で利用できる。利用できる空港ラウンジがある空港の数はダイナースやセゾンのそれには及ばないが、主要な旅行先の国内空港はほぼ網羅しているといえよう。
JGC修行と前後して、エポス修行もする人が多い理由が分かる気がする。
羽田・成田・新千歳・函館・仙台・小松・中部・伊丹・関西・神戸・広島・松山・福岡・北九州・長崎・熊本・大分・鹿児島・那覇、国内19空港。
特筆すべきは、成田空港内のカードラウンジ、IASS Executive Lounge1 とIASS Executive Lounge2 が無料で使える点。
特にターミナル2にあるIASS Executive Lounge2は、ターミナル3からも近く歩いて10分ちょっとで行けるので、ラウンジのないLCCターミナル利用時に重宝する。
IASS Executive Loungeは、缶ビール1本まで無料。アルコール有料が基本のカードラウンジにあってそういうラウンジはなかなかない。
アルコール飲み放題のセントレアプレミアムラウンジ、セントレアプレミアムラウンジ2は特例としても、缶ビール1本まで無料のラウンジは、あとは熊本空港内のラウンジASOか、福岡空港の制限エリア内のラウンジTIMEくらいしか思い浮かばない。
エポスゴールドカードでもセントレアプレミアムラウンジ2は無料で利用できるので機会があれば、是非ともアルコール飲み放題をお試し下さい。
まとめ
ゴールドカードだからどこでも空港ラウンジが無料で利用できると思っていると、JGCお接待が受けられなかったということも起こりうる。
万能と思われたダイナースが福岡空港のラウンジタイムSOUTHではまさかの対象外、といった実例のように。
JGC修行中にJGCお接待も楽しみたいなら、JGC修行のお供にするステイタスカード選びにもこだわりたいものだ。
ダイナースクラブで利用できないが、セゾンで利用できるラウンジがあったり、セゾンでは利用できないが、エポスでは利用できるラウンジがあったりする。
調べてみるとこれがなかなか面白い。実際に空港ラウンジを利用してみた感想は、また別の記事であらためて、旅の様子とあわせてご報告させていただくことにしよう。