本書を読む前
過去の降格のことが、事あるごとに思い出されて、ずっと気にになっていた。何の通知もなく突然降格されたその理不尽さに毎回気が滅入りそうになっていた。
かといって、誰にも相談できなかった。恥ずかしかったからだ。だが本書を読む少し前に、数年前のことだが思い切って、労働組合と労働基準監督署に相談してみた。すると思いかけず話が進んで人事担当者が過去の降格の理由を説明する機会をもうけてくれることになった。
人事担当者も、心の底で「なんでいまさら言い出すかぁ、いまさらどうにもならないことになんでこだわる」と思っているだろう。そう推察する。
いや、そうではないんだ、自分にとって過去の降格に向き合うことは意味があることなんだ、ということを論理的に説明したかったが自分ではうまく説明しきれず、感情的な説明に終始していた。
気づき
1.個人は絶対に組織の力に勝てない。
働いていれば理不尽なことは必ずある。若ければ組織の理不尽に立ち向かおうと思うこともあるだろうが、アラフィフ世代になったらそうすることが必ずしも賢いこととはいえない。
2.解釈で過去は変えられる。
時間には2種類ある。「クロノス」=客観的な時間。「カイロス」=主観的な時間。(ギリシャ語)
客観的な時間では過去は変えられないが、主観的な時間では過去は解釈によって変えることができる。過去の失敗や理不尽な仕打ちも現在の自分の糧になっている、ああいう経験をしたことが人格の形成に役立っていると思えれば主観的な時間においては、解釈によって過去を変えることに成功したといっていい。
3.自分は若くして注目されたために、それが面白くない人に足を引っ張られたというのが現実。
「下手に目立たない」ことが、有効なリスク管理につながる。
4.諦観を持つことで、逆に人生が好転することもある。
TODO
1.組織の悪と正面切って戦わない、うまく逃げる。
2.辛かった過去を意味のある大切な時間に変える。
3.下手に目立たない。
4.上手に手を抜いて健康的に生きる。
5.読んだことがなかった古典の代表格、聖書を読んでみる。
「聖書協会共同訳」(日本聖書協会)
968円
累計11冊 16973円