劣等感には強力な身代わりをたてるのが有効
数年前、降格されたせいで同年代に比べて出世していない。昔同じ部署で一緒に働いていた先輩はみな出世して活躍している。それにひきかえ自分はあの時から何も変わっていない。ついそう思ってしまうのが習慣になって無力感にさいなまれていた。
もちろん、「腐ってはいけない」そう思ってやってきた。だが、いろいろやっても結果は出ない。そのうちに、やってもやらなくても同じだ、と思えてくる。これを「学習性無力感」とよぶそうだ。
日々働いていると、昇進できない劣等感を何度も感じる。職場にはそうやって人を無力感に陥れ、思考停止にさせて、従順に上位者に従わせようとする、意識的、無意識的な仕掛けがたくさんある。
例えば、行動予定表。当然、職位が上の人から順に名前が書いてある。見れば自分は誰より上で誰より下か一目瞭然だ。例えば、メールの宛先の順序。例えば、会議に呼ばれる人と呼ばれない人の選別基準。
しかし、それでも、前を向くのがこのブログだ。「学習性無力感」など私の本性には合わないものだ。私は、米国ワシントン州公認会計士のライセンスをプリントアウトし、仕事中に自分からよく見えるところに掲示した。
昇進できない劣等感を感じたらすぐにそれを見る。米国ワシントン州公認会計士のライセンスには米国建国の父、ジョージ・ワシントンの肖像画が印刷してある。そうだ、ジョージ・ワシントンに昇進できない劣等感の身代わりになってもらおう。
強力すぎる身代わりのおかげで劣等感を感じなくなる
大嶋信頼著「消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法」を参考にして、私は今後こうすることにした。
- 昇進できない劣等感をイメージする。
- たくさんの腕が伸びてきて、お前なんか昇進させるか、降格させてやる、と引きずり降ろそうとする。
- そこへ身代わりのジョージ・ワシントンの登場だ。
- 日本人には、欧米人や英語にコンプレックスを持っている人が多い。アメリカの象徴ともいえるジョージ・ワシントンの登場に浮足立ってしまう。自分を引きずり降ろそうとしていた奴らの多くが、急に力が抜けてヘナヘナとなってしまう。身代わりのはずが、そのオーラで戦わずして奴らを退散させてしまう。
- おかげで私は、昇進できない劣等感を感じなくなる。
昇進できない劣等感を感じるたびに自分の脳の中だけで繰り返しイメージする。ひたすら続けていると、次第に昇進できない劣等感を感じなくなる。劣等感に邪魔されないから、日々の努力がそのままストレートに成果として現れるようになる。周りからの自分に対する評価も、昇進に値する人物に変わり、いつの間にか本当に昇進してしまうのだ。
性格は変えられないが、行動は今日から変えられる。行動だけが周囲の環境を変えられる。考えただけでは環境は変わらない。行動あるのみだ。
大嶋信頼著「消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法」書評