海外初の一人旅、ロンドンの思い出

初の海外旅行でマイラーデビュー

初めて海外旅行したのは、社会人になって3年目、2000年11月だった。その頃はネットで航空券やホテルを手配するのはまだ一般人にはハードルが高かったが、海外旅行の情報はネットで収集するのが当たり前になりつつあった。インタネットの普及が急速に拡大している頃だった。

初の海外旅行は職場の先輩に勧められた。是非一度行ってみたほうがいいと。行き先は、先進国、かつ英語が通じる国がいい、というアドバイスをもらって、すぐに浮かんだのがイギリスだった。迷わずイギリスのロンドンの決めた。それから仕事帰りに本屋さんでABROADという海外旅行雑誌で安いツアーを探したり、駅などに置いてある旅行会社のパンフレットで掘り出し物のツアーがないか探したりしていた。2000年の11月に連休が取れそうだと分かって日程に合うツアーを提供している旅行会社でたまたま目にしたロンドン7日間という航空券、ホテル、空港送迎、朝食のみのシンプルなツアーを申し込んだ。決め手は、2人催行が基本で、1人だと割高な1人追加料金を請求するところが多いなか、珍しく1人催行可能で1人追加料金なしだったことだ。

航空券は日系航空会社利用とだけ記載があったので、とりあえず日本航空のJALマイレージバンクに入会した。旅程の説明を聞いてみると、実際は全日空だということが分かった。あとからANAマイレージクラブにも入会した。これが私のマイラーデビューとなる。

利用したのは成田ーロンドン便。朝、地元の地方空港から国内線で成田へ飛んだ。これが人生初のフライトだった。成田で乗り継ぎ、昼前に成田を飛び立ち、10時間以上のかかって、現地時間前日の夕方、ロンドンヒースロー空港に到着した。11月のロンドンは完全に季節は冬で、日が短く暗かった。他の日本人ツアーとの混載だったが、に現地在住の日本人とおぼしき添乗員が空港からホテルまでバスで送り届けてくれた。行きの空港からホテルまでが一番不安だったので、空港送迎があったのが一番ありがたかった。

初めて泊まったロンドンのホテルが今も健在

ホテルは地下鉄ウエストブロンプトン近くのパラゴンホテルというところで、建物は新しいとはいないが、ガイドブックには、日本人ツアーでよく使われる実績のある中級ホテル、と紹介されていた。フロントでツアーのバウチャーとパスポートを提示してカードキーを受け取る。ここまで思った以上に順調だ。

部屋まで行ってカードキーをドアに通す。アレ?接触不良か?何度やっても開かない。部屋番号も合っている。仕方なくフロントへ引き返す。焦りでだんだん汗がにじんできた。フロントで、夢中でドアが開かないことを伝えると、何とか通じたようだ。ロビーにいたドアマンが一緒にエレベータに乗って部屋まできてくれ、解錠してくれた。エレベータのなかで、いやー、びっくりしましたよ、と私が言うと、少し前に停電があってその影響でしょう、とそのドアマンはサラリと言ってのけた。

部屋に入ってスーツケースを置くと、すぐに窓に駆け寄り、カーテンを開けた。石畳に石造りの頑健な造りの建物、夕闇に溶けそうで、窓から外に漏れる明かりが周りの景色と融合してとてもきれいだ。建物内の人影も時折見える。日本の田舎の風景と随分と違うな、本当にロンドンに来たんだな、その時改めてそう実感した。

思い出のロンドンのホテル、今もあるのかと気になったので調べてみたら、パラゴンホテルというホテルはなかった。でも、名前が変わっただけで、建物は健在、現在もイビスホテルロンドンアールズコートとして営業していることが分かった。ロンドンへは気軽に行けないが、そういえばイビスホテルは日本にもあったな、思い出のロンドンのホテルを思い出して、機会があれば日本のイビスホテルに一度行ってみたいと思った。

 

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